時と場合によりけりーーはっきりとした回答がしずらい時に便利な言葉だ。2020年東京オリンピックのマラソン・競歩開催地を札幌で検討中とのニュースにも使える表現。
 大会期間(7月24日から8月9日)の東京の気温など、招致のときから分かり切った話(過去20年の気象庁データでは平均最高気温32度)。それを、立候補の時は「晴れる日が多く、かつ温暖であるため、アスリーㇳが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」とアピールした〔2018年7月26日ロイター記事〕。えっ!と驚くしかないが、時の首相が福島原発事故はアンダーコントロールと発言する国なので、驚く方がいけないのかもしれない。
 スポーツ閑散期の7,8月に視聴者を獲得したい米国テレビ局の思惑に従わないといけない今の商業五輪の現実をロイター記事は強調していた。オリンピック関連収入の半分がテレビ放映権料である以上、それは不可避なのか?
 前々から当欄で主張している、前回東京オリンピックと同じ日程での開催は、結局、米国(=商業主義)主導の前にひれ伏す限り、無理なことは部外者の当方にもわかる。
 こうなったらいっそのこと、マラソン・競歩を札幌でなどとケチなことをいわず、その他屋外競技はすべて東北地方で実施したらどうか?それが東日本大地震からの復興をテーマとすべき、2回目の東京オリンピックのレーゾン=デートル〔存在意義〕というものだろう。えっ?時と場合によりけり、だって?