あけましておめでとうございます。平成28年の幕開けです。干支でいえば丙申(ひのえさる)。一宮むすび心療内科はきょう4日が仕事始め。豪華には遠く及ばないながら、門松と飾り餅で患者さんたちをお出迎えしています。(華麗折り紙の猿も待ってるモンキー)。

今年最初の患者Mさんは抗うつ薬がよく効いたと報告してくれ、当方ひと安心。それにしては目元が微妙な感じ、と思ったら「先生、便秘がひどくて何とかしてよ」。
もともと習慣性便秘の中年女性なので、漢方の麻子仁丸(ましにんがん)で通じは“マシ”になったと独りシャレていたのもつかの間、難治性うつ病によく効く三環系抗うつ薬を処方して有効な処までは良かったが、「放っておくと1ヶ月出ないかも」と言われては、変薬せざるを得ない。副作用は少ないものの、データ上有効性のやや劣る四環系に変更した。「神様、症状悪化無く便秘改善して下さい」と祈るのだった。

初診患者さんのトップバッターは20代の男性。「アスペルガーではないか?」が主訴。
最近、このテの質問を携えて来院される方が後を絶たない。最新の精神医学的分類ではASD(自閉症スペクトラム障害)と呼ぶようになった。要は、他人様(ひとさま)との交流に難のある人達を指す。こちらから伝えたことを一言でまとめると、「生活できていれば、大丈夫」。
もちろんそこに不安があるので受診に至るのだが、「イタリアで生まれていたら問題ないぐらいだよ」などと言って慰めることもある。もっとも会社や団体によっては許容範囲の狭い集団があるのも日本人の特徴かもしれない。

終診近くに顔を出したのは某学校の先生。歴史が専門で、網野善彦という偉大な歴史学者(高校の同級生のお父様と大学に入って知った。サイン貰っておくのだった!)をボクと共通の「師」と仰いでいる。その話になると診察時間が“伸び過ぎたラーメン”になってしまうのでいつもは封印しているのだが、今日は先生のお里、山口・下関の話となった。
下関と云えば、河豚。新聞記者時代には高級料亭で食べてみたいと思いつつかなわなかった高級魚。「まあ、フグに当たって死ぬことが無いだけ幸せさ」と負け惜しみを言っていたら、今日の先生の話を聴いてビックリ。地元では河豚は大衆魚。こちらの1、2割の値段で食べられるのだそう。
獲れたて新鮮フグを地元で消費して、東京・築地など全国に出回る水揚げ量を調節して値崩れを防いでいるのだとか。世の中はなんとドライにできていることよ、、、。

というわけで、今年も皆さん、よろしくお願い申し上げます。院長軽薄、いや違った院長敬白

*おまけ*「意馬心猿」:走り回る馬や騒ぎ立てる猿のように、煩悩や情慾、妄念のために心が混乱して落ち着かないことのたとえ。