一宮むすび心療内科の玄関を入って右側に待合がある。椅子に腰掛けると正面にある壁掛けTVの両下角に気づく患者さんも多いのではないか。今は右端に柿とキノコ、左端に紅葉が色鮮やかに存在を主張している。これらは皆、ひとりの医療事務員が自ら折ってきたものだ。きょうは「おりがみの日」。

どうやら日本人は記念日が好きなようだ。ウィキペディアで日本の記念日一覧を調べてみたら、1年間で923もあった。どの月や日が多いか、先を読む前にちょっと考えてみてくださいーー。




答。いち並びで語呂合わせのしやすい11月が102件とトップ。9月は「苦」月に通じるからか、最少の58件だ。日にち別でいうと、第三位が11月1日。犬の日(ワンワンワン!)はじめ11件。第ニ位は6月1日の12件(気象台が初めて東京・赤坂に設置された気象の日など。
そして栄えある第一位がきょう、11月11日なのだ。若者に有名なのは「ポッキー・プリッツの日」だろうか。当院スタッフに訊いてもやはりポッキーと返ってきた。以下列記してみる。
・世界平和記念日・ジュエリーデー・サッカーの日(メンバーの数)・くつしたの日・電池の日(+極をⅡに見立てた)・配線器具の日(コンセント差し口)・煙突の日・下駄の日・鮭の日(漢字のつくりが土二つで十一と十一)・チーズの日・もやしの日(ひょろ長いのをⅠに例えて?)・ピーナッツの日・きりたんぽの日・鏡の日・ネイルの日。書くのに疲れてきたが、介護の日は覚えておくべき日のひとつだろうか。

「介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及び介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、高齢者や障害者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するための日」(平成20年厚生労働省)

レオナルド熊さんが生きていたら、こう言うだろう。「いかにも、一般大衆にはわかりにくい表現ですなあ」
おりしも、安倍内閣は”新三本の矢”政策のひとつとして、介護離職ゼロを掲げた。親の介護のために子世代が離職することのない国に、というのが趣旨のようだが、財源や具体的方策のない中で、絵に描いた餅になるのではと危惧するご同輩は多かろう。現実には定年退職して自分の生活も不安定な高齢者が、その親の面倒を見るという老々介護の時代。当院にも疲労困憊の体(てい)で介護施設職員さんたちが訪れ、理想と現実のギャップを物語る。
社会が高齢化すれば認知症も増え、医療費や社会保障費は増大するのが自然な流れ。この激流にどう杭(くい)を打ち込むのか?高層マンションの杭すらデタラメで通る国、21世紀ニッポン。

おりがみの日の由来は、使われる色紙の四辺のひとつを”いち”として4つ並べれば1枚を表すからだそうな。指先の運動はボケ防止には最適だ(できればしりとりでもしながら折れると最高)。当方も認知症予備軍であるからには、今夜はひとつ、鶴を折ってみようか。